秋田県鹿角熊事件とは?
出典:朝日新聞
2016年5月21日
秋田県鹿角市十和田大湯熊取平の山中で21日午前7時頃、20日の夜に捜索依頼が出されていた男性(79)を警察官が遺体で発見した、男性は20日の朝からタケノコ採りで入山したとの事、遺体は顔などに爪でひっかかれた傷跡があり熊に襲われたものだと思われる。
2016年5月22日
秋田県鹿角市十和田大湯熊取平の山中で22日午後1時20分頃、夫婦でタケノコ採りに入った夫(78)が捜索隊により遺体で発見された。夫が熊に襲われた事を知った妻は助けを求めにその場から離れた、助けを依頼し現場に戻ったが熊と夫の姿はみつからなかったという、夫が遺体で見つかった現場は21日に遺体が見つかった現場から500m離れた場所だったという、、、。
2016年5月30日
秋田県鹿角市十和田大湯田代平の山林で鹿角署員が性別不明の遺体を発見、25日から行方不明になっていた男性(65)であることが判明した。やはりこの男性もタケノコ採りに来たものとみられている、この日の前日には女性(78)がお尻を噛まれ軽傷を負っている。この3人目の遺体は激しく損傷しており前回の2件の死亡事故と遺体の状態が明らかに違っている。
2016年6月10日
秋田県鹿角市十和田大湯田代平の山林で行方不明の女性を捜索していた県警鹿角署員らが、性別不明の遺体を発見した。行方不明になっていた女性(74)は8日以降帰宅していなかった、やはり趣味は山菜採りでタケノコ採りに来ていたものと思われる。
5月21日より6月10までに死亡したのは4人、しかもほぼ同じ場所でたけのこ採りに来ていた年配の方が被害にあっている、この4人を襲った熊は同一の雌の熊(ツキノワグマ)の可能性が高いとのこと、以前北海道の羆(ヒグマ)の事件は聞いたことはあるがツキノワグマが4人もの人を殺した話は聞いたことがない。そのツキノワグマだが10日午後2時頃地元猟友会員によって射殺されたとのニュースが入った。専門家によるとこの熊が4人を殺した雌の熊との事だ、秋田県鹿角市十和田大湯田代平での事件はこれで終息して欲しいものだ。
追記
6月13日
射殺された熊の解剖をした所、胃の中に大量のタケノコと人の体の一部が発見された、専門家も「本来ツキノワグマは人を食べる事がない、人を食べ物だと認識したようだ」と話しているとの事。熊の大きさは体長約1メートル30の雌で、年齢は6~7歳くらいとみられている、しかも恐ろしい事に今回射殺された熊が襲ったのは最後の女性で他の男性3人は射殺された熊以外の可能性が高いと推測されている。当初の予想では射殺された熊が4人を殺したと推測されていたが殺人熊が他にもいるかもしれないのだ、これからタケノコ採りに入るのは自殺行為に近いだろう。
6月14日
熊の習性で一度食べた物を食べ続けるというものがあるらしい、今回射殺された熊は大半がタケノコのみで人肉はわずかな事だったことから、たまたまタケノコを食べにきたついでに食べただけで人を襲って食べた熊は別にいるらしい、情報が二転三転と変わって行く、何が真実なのかわからない。一つ言える事は秋田県鹿角市十和田大湯熊取平の山中には入らない事だ!
6月17日
主犯格と言われているツキノワグマ通称「スーパーK」はまだ見つからず、この「スーパーK」とは今回の秋田県鹿角熊事件を2回にわたって調査したNPO法人「日本ツキノワグマ研究所」の米田一彦理事長(68)が名付けた主犯格の熊の名前である、13日の午後、最後の犠牲者が見つかった現場近くで農地を横切る体長約1メートル50、推定体重約100キロの大型のクマが目撃されており、米田一彦理事長はこの熊が主犯格の熊「スーパーK」と推測している。
6月18日
秋田県鹿角市十和田大湯の山林付近で秋田県警が検問を実施し入山自粛を呼び掛けた。事故後もタケノコ採りに訪れる人が後を絶たず、県警は機動隊員も含め約40人を出動させる厳戒態勢で当たった。
検問は午前5時から正午まで、事故があった山林に通じる国道や県道7カ所で行った。警察官が通り掛かった車を止めて行き先を尋ね、「クマが出ているので気を付けて」と声を掛けた。このほか、秋田県、鹿角市、東北森林管理局の職員や地元猟友会の会員ら約15人が、事故があった山林周辺を見回った。
県警によると、18日は山菜採り目的の5人に、入山を自粛するよう促したという。19日も検問を実施し、注意に応じない場合は軽犯罪法違反の適用も視野に入れて指導する。出典:河北新報オンライン
ここまで騒ぎになり危険だという情報も流されているのに入山する人がいる、自分は大丈夫との自覚があるのだろう、もしくはタケノコを採らないと生活できないとか、、、まだ事件は続きがありそうだ。
6月22日
隣の山形県では熊の目撃件数が去年の倍の200件となっている、これは熊による殺人事件が秋田で起こった事により、いつもは目撃してもスル―していた人達が通報しているものと思われる、、ツキノワグマでも人を襲って食べるという事実が広まった結果なのでしょう。正直今までは熊を目撃しても地元の人はそれほど驚かないのが現状だった、私の仕事先で山の麓に住んでる方達がいるが話を聞いてみると「今朝庭先を歩いて行った」「しょっちゅう見るよ」など熊を見ても特に驚いていない、殺人熊の話をしてもここは大丈夫との答えが返ってくる。殺人熊は非常に稀なケースではあるが以前より注意する人が増えた事は良い事だと思う。
出典:産経ニュース
熊が人を襲う理由
熊は基本的には人間を襲うことは無い動物なのです、熊が人間を襲う一番の理由はびっくりして襲ってしまう事がほとんどなのです。今回の事件もたけのこ採りに夢中で熊に気づかず至近距離で会ってしまったのでしょう、気が弱い熊は自分を守ろうと本能で攻撃をしてしまうのです、離れた距離で人間の存在に気付くと熊の方から逃げてくれます、最近では熊避けの為大きな音を鳴らす事が多いようで熊がその音にビックリして逃げた先に人がいて襲われるなんてケースもあるようです。
他には自分の子供を守る為、小熊がいる母親熊は小熊と一緒の時に人間に会うと子供を守ろうと人を襲います、小熊を見たら近くに親熊もいますので気をつけましょう。
自分の餌場を荒らす物の排除、せっかく見つけた食べ物を人間に取られないように襲います、人間が美味しいと思って採っているたけのこは熊にとっても美味しい食べ物なのです。
人間の味を覚えてしまった熊は人間を食べ物と認識する、最初はびっくりして襲ったのだがガブっと噛んだら美味しかったと感じてしまった熊は人間を襲うようになってしまいます。3人目の遺体からは性別が判断できないほどの損傷となっています、やはり人間の味を覚えてしまったのでしょう。
[ad#ad-1]命がけで採りに行くタケノコってどんなタケノコ?
タケノコというと太くて短い孟宗竹を思い出しますがこの時期喜んで採りに行くタケノコはネマガリダケ(チシマザサ)の事、事件でのタケノコ採りもこのネマガリダケを採りにいったと思います。
クマの事故や遭難はネマガリダケ高騰が背景?
秋田県内で、クマに襲われて死亡したとみられる事故が相次いで2件起き、遭難事故も急増するなど、山菜採りによる山での事故が後を絶たない。いずれもネマガリダケを目当てに入山したとみられ、ネマガリダケの生産額の減少が背景にあるとの見方が出ている。品薄状態で店頭での販売価格が上昇、自ら採ろうと山に向かう人が多いと指摘されている。
ネマガリダケは6月にかけてが旬。焼いて食べるほか、みそ汁の具としても人気がある。県内では鹿角市十和田大湯の山林で5月21、22日、男性2人がツキノワグマに襲われたとみられる状態で死亡。25日に入山した十和田市の男性が行方不明になっている。26日には女性4人が遭難し、県警に救助された。一帯は地元で、ネマガリダケが採れる場所として知られる。
県警によると、ネマガリダケ採りによる今年の遭難事故は26日現在、11件、14人。昨年同時期の2件、2人から大幅に増えている。ネマガリダケは笹やぶに生えており、高齢者が採るのは体力的に厳しいと言われる。
危険を冒してまで、採る人が多いのはなぜか。山菜事情に詳しい大館市田代総合支所所長の山田道雄さん(59)は、販売目的で入山する人の高齢化による生産額の減少と、それに伴う市場価格の上昇を理由に挙げる。
県などによると、県内の生産額は2004年の約9億円から、14年には約1億4000万円にまで減少。それに伴い市場価格は上がっている。10年前は1キロ当たり約500円だったのが、現在は約1000円だ。山田さんは「市場に出回る量が減り、需要に供給が追い付いていない」と指摘。店で買うのを高いと感じる人が入山して遭難する例が増えているとみる。
ネマガリダケはツキノワグマも好物で、採りに行くのはクマの生息域に入ることになる。ネマガリダケを採って50年という小坂町の川口光一さん(65)は「沢の近くでは、クマが水を飲みに来るので特に注意する。クマ除け用のサイレンを鳴らし、音が聞こえる半径約500メートルの範囲で採るのがいい」と助言する。出典:河北新報
この事件から思う事
登山が趣味なので、よくヤマレコを読んで計画を立てるのですが最近のレコにはこのネマガリダケをたくさん採って画像をアップしている人を結構見かけます、凄いおいしそうと思って見ていたのですが、秋田県鹿角熊事件の事を知りタケノコ採りがいかに危険かを知りました、正直好奇心から熊に会ってみたいと思っていましたが、とんでもないですね。タケノコ採りを趣味ではなく仕事としている人もいるかと思います、そのような方は十分注意して入山して欲しいと思います、そんな事言われなくても注意して入山してるよと言われそうですが、、、。ツキノワグマは羆と違って威嚇で人を襲う事はあっても食べはしないと思っていましたが考えを改めなければなりません。恐ろしい事件でした。
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